『投資戦略の発想法2008,木村剛著,2007/12』を読んで
この本には具体的な投資方法といったことよりも、資産形成や投資の本質といったそこに至るまでのことが書かれた本で、これから何か投資を始めようかなと考えている人におススメできる本です。
私は2008という本を読みましたが2010も出ているそうなので、これから読む人は2010を読んでみてもいいかもしれません。
・これから投資を始めてみたい人
・安全に投資をしたい人
まずは節約
初心者がいきなり投資で資産を増やそうとするよりも、まずは節約した方が確実にお金を貯めることができます。
節約の重要性
そもそも株式投資の年利(1年間の利益)は平均約5%と言われています。
投資信託等のファンド(お金を預けてあなたの代わりに株等を買って運用してくれる会社)を買った場合は、1~2%の手数料がかかってしまいますので、実質3%くらいになってしまいます。
しかも、その3%は確実な利益ではありません。
場合によっては、不況等で投資した額すら返ってこないこともあります。
投資の初心者がそのようなリスクにおびえながら資産を運用するのは心理的に負担ですよね。
こそでこの本ではまず節約することが大切だと述べられています。
例えば、投資で年5%の利益をだすことは大変でも、節約で5%安く買うことはできそうですよね?
1000円のものを950円で買う、5%のクーポンを使う、それだけで5%のお金が浮いたことになります。
株で5%の利益をだすよりは遥かに簡単そうです。
さらに、この1000円のものって本当に必要でしょうか?
もしこの考え方が身につくことで、不要なものを買うことがなくなれば、その金額が丸々浮くことになります。
今後、投資を行うのであればこのような思考法がとても重要になります。
節約とはリスクなしで、自分の資産を運用する手段です。
具体的な節約
例えば携帯電話代。
よくわからないからといって大手キャリアで契約していませんか?
今ではいくらでも安い携帯料金の会社があります。
そこと契約するだけでも、年に数万円浮かすことができます。
格安スマホについては別の記事で紹介していますので併せて読んでみてください。
例えば保険料。
自分の契約がどうなっているかきちんと把握していますか?何かあったときにもらえる金額よりも払いすぎていませんか?
自分の収入にみあった金額ですか?
すぐにでもプランを見直しましょう。
人によっては、年に1万円以上浮くことになるのではないでしょうか?
この本でも述べれられていますが、例えば借金。
もし株で年5%の利益をえることができたとしても、年10%の借金があれば、なかなか資産は増えませんよね。
もし借金があるのであれば、資産の運用とか言っている前にまっさきに返済しましょう。
以上のように大きな支出の見直しをすることで、年に10万円以上節約することも可能です。
初心者の株式運用では、年に10万円も利益をあげることはほぼ不可能です。
まずはできることからやってみましょう。
勘違いしないように
このようにまずは節約と書きましたが、なにもケチケチしなければならないということではありません。
蛍光灯にアルミを張り少しでも明るくし、ちょっとでも電気の節約をするというように神経質になる必要はありません。
まずは、何か節約できることがあるのではないかという考えを持ち、普段、お金を漫然と使うのではなく、投資的視点に立ち意識して使うことが重要になります。
リターンが最も大きい最高の投資って?
この本だけでなく、多くの本にも書かれていることですが、最高の投資っていったいなんでしょうか?
それは自分への投資です。
本を読んで知識を身に着けたり、スキルを身に着けたりと自分を磨くことです。
では具体的に自分への投資として何をすればよいのか。
この本では、今の仕事を極めることだと述べられています。
仕事に一生懸命取り組むことで、うまく出世することができれば、給料があがり、これも利益があがったととらえることができるのではないでしょうか?
そして何よりも、仕事は1日8時間も働いているわけです。
1日8時間×月22日×12ヵ月=2112時間。
私たちは普段何気なく仕事をしていますが、その実は、年間2112時間も何か1つのことに取り組んでいるわけです。
ちなみに何か1つのスキルを身に着ける最低の時間数は約1500時間とも言われています。
これだけの時間をただ漫然として過ごすのか、意識して自分のためになるように過ごすのか、この意識の差だけで結果は大きく異なります。
ぜひ、この時間を無駄にすることなく、積極的に率先的に時間を有効に使えればと思います。
投資戦略の発想法のまとめ
私の感想では、この本の一部しか伝えていないため、「具体的な投資の方法は書いてないの!?」と思った方もいるかもしれません。
結論を言えば、そのような内容もしっかりと分かりやすく書いてあります。
しかし、私はこの本からはもっと投資の前段階の重要なことが書かれていると感じましたので、特にこの部分について紹介しました。
投資の具体的な戦略については、ほかの本にもいくらでもかかれていますからね。
以上、この本を読んだ私の感想でした。
ぜひこれから資産運用や投資をしたいと思っていいる人に手に取っていただければと思います。
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