包丁研いでますか?
包丁は研げばすぐにまた切れるようになります。
切れなくなったからといって買い替えていませんか?
もったいないです。
使えるものは大切に長く使うことが大事だと思っています。
それに、よく切れる包丁の方が普段料理をしていてもストレスなく使えて、料理も楽しくなります。
①包丁の研ぎ方
②包丁を研ぐために必要な砥石の選び方
について説明します。
※私としてはぜひ包丁を研ぐことをお勧めしたいのですが、砥石を買うと包丁より高くなってしまいます。
近くに包丁を研いでくれるところがあれば、1000~2000円程度で研いでくれますので、そちらもお勧めします。
シャーと研ぐ簡易シャープナーは私はお勧めしません。
①包丁の研ぎ方
包丁を研ぐのは簡単です。
1 常に一定の角度で研ぐ
2 かえりがでるまで研ぐ
3 砥石は平らにキープ
これさえ守れば、簡単に包丁が切れるようになります。
1 常に一定の角度で研ぐ
一定の角度とは約15度といわれています。
約15度ってどれくらいだよってかんじですよね。
別の言い方では10円玉2枚分ともいわれます。
だからどれくらいなんだよって話ですよね。
実のところ、だいたいで大丈夫です。
15度でもいいし30度でもいいです。
一番重要なのは、一定の角度を保つということです。
さっきは15度くらいだったけど、今は30度くらいとかといった研ぎ方をしているといつまでも研ぎあがりません。
それにどうしても角度が分からなければ、トゲールという補助器具があります。
それを使えば簡単に一定の角度を常に保ってくれます。
トゲールに頼ってもいいんです。
だって目的は包丁研ぎの職人になることですか?
それとも今使っている包丁を切れるようにすることですか?
2 かえりがでるまで研ぐ
文章で伝えるのが大変難しいのですが、包丁がきちんと研げていると、包丁の刃先にかえりと呼ばれる小さな反り返りができます。
目で見てもほとんどわからないくらいの小ささで、そっと触ることでわかります。
たとえるなら枝毛というか、ささくれというかそんな感じです。
ちょっと説明が難しいので、実際に研いでみてこれかと感じてください。
このかえりがでるまで研ぎ続けることが大事です。
一生懸命に研いでいてもかえりがでていなければ、それは刃先まで研げていないことを意味します。
逆に言えば、かえりが確認できれば、刃先までしっかり研げているということです。
3 砥石は平らにキープ
砥石は使っていると、包丁が往復する中央部分がへこんできます。
ちょっと使ったくらいでは全く分かりませんが、何回も研いでいるとはっきりと真ん中がへこんできます。
そこで、1を思い出してほしいのですが、包丁研ぎの特に重要なポイントは研ぐ角度を一定に保つということでした。
しかし、砥石自体がへこんでカーブを描いていると、いくら包丁の角度を一定にしてもきちんと研げないのです。
どうやってへこんだ砥石を平らに戻すかというと、別の砥石と擦り合わせて平らにします。
これは面直し(つらなおし)といいます。
そう。砥石は最低でも2つ必要なんです。
パワープレーで解決するのであれば、できるだけ平らなコンクリートブロックにこすりつけるでも大丈夫ですが、そもそもコンクリートブロックは砥石を平らにするためにできていないので、ものすごく大変です。
夏場なんかは、汗だくになるし、腕もパンパンです。
そしてなにより、周りから見たらコンクリートに石をこすりつけてる怪しいやつです。
本当に包丁を研ぐのであれば、砥石はどうせ2~3個は最低必要になります。
最初は2つ#1000、#3000といった砥石を買いましょう。
②砥石の選び方
ではどういった砥石を選らべば良いのか。
できれば3つ、少なくとも2つは買う必要があります。
・荒砥石を1本
・中砥石を1本
・仕上げ砥石を1本
と計3本を使うということになります。
【3本の砥石を買う場合】
・#200~300の程度の荒砥石を1本
・#1000程度の中砥石を1本
・#2000~3000程度の仕上げ砥石を1本
【2本の砥石を買う場合】
・#800~1000程度の中砥を1本
・#2000~3000程度の仕上げ砥石を1本
【どうしても1本だけ買う場合】
・#1000のシャプトン刃の黒幕オレンジを1本
おすすめの砥石はシャプトンの刃の黒幕シリーズです。
価格は少し高いですが、あれこれ考えずにこのシリーズだけでも問題ありません。
荒砥石
荒砥石とは、大きな粒度の砥石のことで、さわるとザラザラすることが分かります。
粒度ではだいたい#500以下のものになります。
荒砥の目的は、強烈な研磨力で、包丁をガンガン研いでいくことです。
欠けがあるような包丁は、中砥石でも研ぐことはできるのですが、荒砥でなければかなり苦労することになります。
上でおすすめしたシャプトンの刃の黒幕シリーズですが、荒砥に関してのみはあまりよくありません。
おすすめの荒砥は、『あらとくん』、『金剛砂』、『ダイアモンド砥石』で、価格が安くしかも研磨力が高いです。
中砥石
中砥は、その名の通り中くらいの粒度の砥石のことです。
粒度はだいたい#1000前後のものになります。
中砥の目的は、荒砥で研いだ荒い包丁を細かく研ぎあげる作業の中間の作業です。
荒砥から仕上げ砥石へ繋ぐ役割があります。
おすすめの中砥は、#1000シャプトン刃の黒幕のオレンジです。
砥石の中でも圧倒的に使いやすいです。
#1000とそこそこ細かい砥石のはずなのに、圧倒的な研磨力があり、小さな欠けくらいであればこれ1本であっという間に研ぐことができます。
仕上げ砥石
仕上げ砥石は、非常に細かい粒度で、さわってもスベスベしているくらい細かいです。
粒度はだいたい#2000以上のものになります。
仕上げ砥石の目的は、包丁の最後の研ぎあげ作業で、切れ味をさらに増すことです。
仕上げ砥石で丁寧に研ぎあげることで、圧倒的な切れ味を出すことができます。
鳥皮でも全く力を入れることなく、スーッと切ることができます。
おすすめの仕上げ砥石は、ちょっと数字が飛んでしまいますが、#5000シャプトン刃の黒幕エンジです。
#5000とは思えない研磨力があり、あっという間に研ぎあがり非常にするどい刃がつきます。
こまめに研ぐのであれば、毎回の研ぎはこの#5000だけでも充分です。
超仕上げ砥石
切れ味を追求したい人のために、さらに上の粒度の砥石があります。
シャプトンの刃の黒幕シリーズであれば、#8000、#12000、#30000があります。
他のシリーズでは、#6000の嵐山、#8000の北山が有名です。
ですが、正直このレベルは一般人には不要なレベルの切れ味です。
こだわりたい人が趣味で目指すものになります。
天然砥石
ここまで紹介してきた砥石は、人工の砥石です。
他にも自然の山から採れる天然の砥石があります。
京都の砥石が有名ではあるのですが、天然砥石は正直価格が高すぎます。
コスパだけでみるなら非常に悪いのですが、ロマンがあります。
砥石の選び方まとめ
このように、包丁研ぎ自体はそんなに難しいことではありません。
しかしながら、砥石を買うということが実際の一番のハードルでしょうか?
最低でも2つは必要ですし、だいたい1個3000円くらいします。
2個で普通の包丁なら値段超えてますよね。
しかも包丁研ぎにはまってくると、なぜかどんどん砥石が増えてきます。
私の家には砥石は10個以上ありますし、金額でいうと3万は超えています。
しかも砥石ってでかくて重いので置き場所にもこまってしまいます。
それでも私は、しっかりと研いだ包丁で料理をするのが楽しいです。
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