良く切れる鋼の包丁ですが、サビにどうしても悩まされてしまいます。
包丁を長く気持ちよく使うためにも、
・サビた場合にどうすればいいか
・サビないようにはどうすればいいか
について説明します。
サビた場合はどうしたらいいの?
砥石で研いで落とすしかありません。
他にもクレンザーで磨く方法や紙やすりでこする方法もあります。
確かにこれらの方法でもサビを落とすことはできるのですが、これらの方法は手を切る可能性があり危険です。
私はしっかりと砥石で研ぐ方法をお勧めします。
今では少なくなりましたが、町に包丁を研いでくれるお店があればそこにだしてみるのもいいと思います。
サビの程度にもよりますが、1本2000円前後で研いでもらえます。
買う砥石は?
少なくとも2種類、できれば3種類の砥石を買うことをお勧めします。
砥石には紙やすりと同じように粗さがあります。
粗さは”#”と数字で表示されています。
数字が小さいほど荒い砥石で、包丁をガンガン研ぎ下すことができます。
手で触るとザラザラしていることがすぐにわかります。
数字が大きくなるとキメが細かい仕上げ砥石と呼ばれ、包丁を丁寧に磨き上げ、切れ味を増すために使用します。
手で触るとスベスベしていて、ほっぺにこすっても痛くありません。
【2種類の砥石を買う場合】
・#800~1000程度の中砥を1本
・#2000~3000程度の仕上げ砥石を1本
【3種類の砥石を買う場合】
・#200~300の程度の荒砥石を1本
・#1000程度の中砥石を1本
・#2000~3000程度の仕上げ砥石を1本
砥石の詳しい説明>>『砥石の説明』
サビを落とす手順
サビを実際に落とすには、次の手順になります。
①荒砥でサビを一気に落とす
②中砥で磨きをかけていく
③仕上げ砥石で仕上げる
順に説明していきます。
①荒砥でサビを一気に落とす
包丁がサビてしまっている状態であれば、荒砥が必要になるでしょう。
荒砥とは粒度が#200前後の砥石のことをさします。
荒砥であれば、サビの部分をガンガン研ぎ下すことができます。
サビの部分を一気に落としてしまいましょう。
これだけでサビはきれいに落とすことができます。
ですが!!
この状態の包丁ではするどい切れ味がありません。
刃先のサビは落ちていても、刃先が鋭くなっていないからです。
そのため、包丁を切れるように研ぎあげる必要があります。
中砥石・仕上げ砥石できれいに研ぎあげましょう。
包丁の研ぎ方については『包丁の研ぎ方の記事』で説明しています。
簡単にまとめると包丁の研ぎ方は次の通りです。
・包丁は常に一定の角度で研ぐ
・包丁の刃先にかえりがでるまで研ぐ
・砥石は平らに保つ
②中砥で磨きをかけていく
荒砥で研いだだけでは、切れ味のいい包丁にはなりません。
必ず#1000前後の中砥石で研ぎあげましょう。
この時点でも切れ味としてはそれなりのレベルになっています。
料理に切れ味を求めない場合は、この時点でやめてしまっても大丈夫です。
ですが、サビるような鋼包丁を使っている人であれば、切れ味も気にするのではないでしょうか?
ぜひ、仕上げ砥石まで使いましょう。
③仕上げ砥石で仕上げる
仕上げ砥石(#2000~)を使うのは、切れ味にこだわりを見せだすレベルです。
サビをとるという視点からは必要ありませんが、表面が磨かれることでサビを防ぎやすくなります。
サビを防止するには?
サビを防ぐには普段からの使用時に気を付ける必要があります。
①使い終わったらすぐに洗う
②洗ったらすぐにふく
③こまめに磨く
④長期間保管する場合は椿オイルを薄く塗る
①使い終わったらすぐに洗う
鋼の包丁は使っている間にもすぐにサビて(くすんで)しまいます。
とくに、酸の強いものの場合は、あっという間にサビてしまいます。
包丁を使用したら、シンクの中にそのままほったらかしなんて絶対にしたらダメです。
洗い方は普通に洗って大丈夫ですので、必ず使用後はすぐに洗いましょう。
②洗ったらすぐにふく
水気が残っていることもサビの原因になります。
洗った後は、自然乾燥ではなくきちんとふきあげましょう。
なお、鋼の和包丁の場合は、食器乾燥機の使用はお勧めできません。
すぐにどうこうなることはありませんが、鋼がもろくなってしまうことがあります。
③こまめに磨く
仕上げ砥石でこまめに磨いておくことで、包丁自体が水をはじきやすい状態になります。
また、こまめに磨くことでサビを小さな段階で食い止めることができます。
サビが大きくなってしまうと研ぐのはとても大変です。
サビは小さいうちに食い止めましょう。
④長期間保管する場合は椿オイルを薄く塗る
長期間保存する場合は、刃物用の椿オイルを塗ることをお勧めします。
ですが、別にオリーブオイルでも大丈夫ですし、新聞紙で包むだけでも大丈夫だと思います。
私は、裸のまま乾燥した場所に置いていますが、べつにサビたことはありません。
サビ防止のまとめ
包丁は、サビた後でもきちんと研ぐことでサビを落とすことができます。
ですが。
やっぱり、サビさせない方がいいですよね。
まずは、サビさせないように気を付けて使うことを心掛けましょう。
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