表現の仕方が違うだけで印象がガラッと変わってしまうことってありますよね。
赤身80%の牛肉
脂身20%の牛肉
これって、結局言っていることは一緒なんですけど、赤身80%の方がなんだか健康に良さそうに感じますよね。
世の中には、結局言ってることは同じなんだけど良いように表現されているということがたくさんあります。
このように、表現の仕方によって、選択の結果を左右させることをフレーミング効果と呼びます。
この記事では、フレーミング効果について優しく解説します。
フレーミング効果とは
意思決定において、質問や問題の提示のされ方によって選択・選考の結果が異なることがある。この提示の仕方を「フレーム」と呼ぶことから名づけられた現象
影響力の武器(紀伊国屋書店)より
つまり、質問者による意図した質問のされ方により、無意識に自分の決定を誘導されてしまうことがあるということです。
フレーミング効果の例
フレーミング効果の例はたくさんありますが、いくつかの具体例を紹介します。
フレーミング効果の例①
A 成功率90%の手術
B 100人中10人が死亡してしまう手術
どっちの方を受けたいと思いますか?
多くの人はAと回答するかと思いますが、実際はAもBも成功率は同じです。
表現が違うだけで印象がこんなにも変わってしまいます。
このように「死亡」というネガティブなワードがでてくると、そちらを選択したくないという心理が働きます。
フレーミング効果の例②
影響力の武器という書籍に面白い例がありましたので引用します。
問21(二者択一)
A 3万円が確実に手に儲かる。
B 15万円が儲かる確率が25%で、全くもうからない確率が75%。
あなたはAかBどちらがいいですか?問22(二者択一)
影響力の武器(紀伊國屋書店)より
C 10万円を確実に損する。
D 15万円を損する確率が75%、損失ゼロの確率が25%。
さてどちらにしますか?
さて、実際にどちらを選びましたか?
問21ではAを選び、問22ではDを選んだのではないでしょうか?
私もそう選びましたが、多くの人も同じ選び方をします。
ですが、きちんと計算をすれば、問21のBの期待値は38,750円ということが分かり、AよりもBの方が得をする可能性が高いことが分かります。
また、問22では、Dの期待値は112,500円ということが分かり、CよりもDの方が損をする可能性が高いことが分かります。
ですが、私たちが選択するのは計算の結果とは真逆の結果となります。
私たちは無意識に、選択肢が得する額で示されると確実な方を選び、反対に損する額で提示されると確実な損失よりも損失が大きいかゼロかの確率に賭けてしまうのです。
とても恐ろしいですよね。
このことを知らないと、投資(特にFX)で損を避けよう避けようとして、結果、大損をしてしまうことになってしまいそうです。
フレーミング効果のまとめ
フレーミング効果とは、表現の仕方により選択に影響があるということでした。
また、具体例であるように、ネガティブな表現の場合だと選択率が下がり、ポジティブな表現だと選択率が上がることがわかっています。
何かを表現するときには、ポジティブな表現をきにかけてみてはどうでしょうか?
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