コンコルドの誤謬(サンクコストの過大視)とは|優しく解説

コンコルドの誤謬(サンクコスト過大視)とは有名な心理現象の1つです。

ここまでやったからには止められない!!

のように後に引けなくなってしまうことってありませんか?

これってコンコルドの誤謬について理解できれば改善することができるかもしれません。

この記事ではコンコルドの誤謬について優しく解説します。

コンコルドの誤謬とは

「埋没費用効果 (sunk cost effect)」の別名であり、ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をしつづけることが損失につながるとわかっているにもかかわらず、それまでの投資を惜しみ、投資がやめられない状態を指す。超音速旅客機コンコルドの商業的失敗を由来とする。

WIKIより

つまり既に投資してしまっている以上、これ以上続けても損失がでることが分かりきっていてもやめる判断ができない状態のことですね。

なんでコンコルド??

コンコルドの誤謬が何かは分かったけど、どうしてコンコルドなの??
コンコルド関係ないよね??

と思った人はいませんか?

これは、イギリスとフランスが共同で開発した超音速旅客機コンコルドで実際に起こってしまったことから名づけられています。

計画の途中段階で、このままコンコルドの開発を進めて実用化されても採算をとれない、赤字になってしまうことが分かったのですが、これまでに数千億円のお金を投資してしまっているために、計画を中止することができませんでした。

その結果、コンコルドは赤字を垂れ流しながら実用化されることとなりましたが、どんどん赤字は膨らみ続け、最終的に数兆円の負債を抱え倒産することとなりました。

途中で計画を中止することができれば数千億の負債で済んだのですが、その判断ができずに結果として数兆円の赤字になってしまったのです。

コンコルドの誤謬の例

コンコルドの誤謬はいろいろなところで見ることができます。

実際にビジネスに使われていることもあります。

コンコルドの誤謬の例

①つまらない映画を最後まで見てしまう
②ディア〇スティーニ
③株の投資

コンコルドの誤謬の例① つまらない映画を最後まで見てしまう

2,000円を払って見始めた映画。
だけど、開始10分で自分には合わないつまらない映画だと分かった。
映画の残り時間は約2時間。
この映画を見続けるべきか、それとも途中で抜けて2時間を有意義に使うべきか

この例の場合、多くの人は映画を見続けてしまうことを選択してしまいます。

もう2,000円払ってしまっているしなぁ、、、
すでに映画館に来るまでにも1時間は時間がかかっているし、あと2時間くらいなら、、、

と考えてしまいますが、『2,000円』や『映画館に来るまでにかかった1時間』は、もうどう頑張っても取り戻せないものです。

こんなものにとらわれずに『これから映画が面白くなる可能性』と『途中で見るのをやめたら得られる2時間』のどっちが良いかを比較すべきです。

ですが、残念なことに多くの人はこの判断がなかなかできないのです。

コンコルドの誤謬の例②  ディア〇スティーニ

>>創刊号 特別価格500!!<<

とかのあれですね。

お城シリーズや戦艦シリーズがあるあれのことです。

へ~立派な戦艦ができるんだ~ちょっと欲しいなぁ
しかも500円!!ちょっと買ってみよう!!!

と思って創刊号を買いワクワクしていたら、次の巻はなんと2,000円することが分かりました。

今後も買い続けるべきか、やめるべきか。

既に創刊号の500円を払っていて、パーツも手元にあります。

ついつい次巻も購入しそのまま買い続けてトータル数万円を払うことになります。

趣味ならOK

コンコルドの誤謬の枠から外れることができるのが趣味です。
趣味であればあまり損得なんて考える必要はありません。
もちろん、プラモデルを作るのが好きな人や戦艦が好きな人は、ディア〇スティーニを楽しむことは全然大丈夫です。

コンコルドの誤謬の例③ 株の投資

投資をするときの良くない事例としてよく説明されます。

買った株が値下がりした場合、一番いい行動はすぐに売ってしまい、これ以上損失をしないことです。

ですが、残念なことに実際にこの行動が簡単にはとれないんですよね。。。

いつかきっと回復するから買い増すぞ、、、
これまで持ち続けたんだから、まだまだ持ち続ける、、、

などといわゆる、『ナンピン買い』や『塩漬け』と呼ばれる非常に良くない状況に陥ってしまいます。

いわゆる株におけるベターな行動というのは、いくらでも本に書いてあり、初心者でも簡単に分かることなのですが、実際に行動に移すとなるとなかなかできないということになってしまいます。

コンコルドの誤謬(サンクコスト)のまとめ

コンコルドの誤謬とは、本来行動すべきことが分かっているにもかかわらず、すでにしている投資を惜しみ正しい判断ができない状態のことです。

このことが分かっているかどうかで、正しく判断ができることがあるかもしれません。

ぜひ覚えておいてみてはどうでしょうか?

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